生成AIでアイディア創出を効率的にする方法|元研究者が推す思考のテンプレート5選

皆様、生成AIをお仕事にうまく使えてますでしょうか。

近年急速に発展しているこの分野の技術ですが、AIは進化しても人間の方がまだ上手く扱いきれていないのかなという印象を受けています。

最近のニュースをみていると、ChatGPTのAIチャット的なアウトプットを会話に見立てて、カウンセリングや話し相手として使っている方も多いようです。世間に出ているありそうな答えを確実に出してくる生成AI。悪い使い方ではないけれど、クリエイティブとはいいがたいなと感じます。

 

仕事で使うのであれば、あなたの能力や時間を広げるような使い方することをお勧めします。

今回は、「思考の相棒」として活用する方法です。

 

アイディアの創造にはやり方がある

私は元々研究者で新しい技術を構想から立ち上げるお仕事をしていました。

実際に企業研究者時代にはたくさんの特許を書いたり、社内の特許表彰を受けたりしています。実は、発明にあたるような新しいアイディアには考え方のコツがあるんです。

それが発明の法則といえるような思考サポートの考え方やツールを使うということ。

実はこの思考ツールがAIとの相性が抜群。今回は実際に試してみて、生成AIと組み合わせて思考サポートツール・テンプレートにを5つ紹介していきます。

TRIZ(トリーズ)

TRIZ(Theory of Inventive Problem Solving)とは、旧ソ連で体系化された「発明の法則」。

矛盾する要素を含むような技術課題に対してとても役立つ思考のテンプレートになります。組み合わせる、連結させる、反作用を先取りするなどの40の発明原理を参考にアイディアを膨らませることができます。

AIでの使い方

生成AIに「TRIZの考え方を使って〇〇の問題を解決するアイデアをいくつか出して」と依頼しましょう。

まず、解決したい課題を伝えます。その時に解決するための条件を入れてもいいです。

(課題)パーツを強く結合させたい、(条件)透明性が高い

AIに「TRIZの40の発明原理から解決するアイデアを提案してください」と入力します。

AIが提案した原理に基づいた具体的なアイデアを聞き出すことで、ひとりだけではなかなか到達しにくいアイディアをを引き出すことができます。AIに論理的な飛躍を担ってもらうことができるので、非常に面白い解決手法がでてきますよ。

 

シックスハット法(6色ハット法)

シックスハット法は、思考を意図的に6つ視点に分けて、多角的に物事を検討する手法。エドワード・デ・ボノが提唱した思考法になります。

一人だったとしても、様々な性格になり切ってアイディアを考えることが可能です。客観的な事実、感情、メリット、デメリット、創造性、そして全体統括という役割を順番に演じることで、議論や思考の質を劇的に高めます。

AIの使い方

AIを各立ち位置の思考者として使ってみましょう。

AIに「シックスハット法で〇〇というテーマについて考えます。現在の「###」に対して、それぞれの色から考えと、補完するアイディアを提案してください」と指示します。

この手法は強引に多角的なアイデアを導くことが可能です。否定的な立場が必ず入るので、デメリットも考慮した考えになりやすいです。

 

マインドマップ

マインドマップは、中心となるテーマから放射状にアイデアや情報を広げていく思考の可視化ツールです。有名なので多くの方は一度は使ったことがあるのではないかと思います。

情報を関連性でアウトプットし、整理しやすいというのが特徴です。これもAIが得意な方式です。

AIの使い方

AIは大量の情報や複雑なテーマについて「要点を構造化」させるために用います。しかもアイディア段階でブレインダンプのように、多く出力する機能が便利なので、これを組み合わせることで自分のひらめきを誘発させやすくなります。

AIに「マインドマップ形式で、〇〇の構成要素#個と、それぞれの関連情報をブレインダンプのように書き出してください」と入力します。

AIがリスト形式で出力してきたら、「要素間の関連性を詳しく説明してください」と深掘りさせることで、アイデアの全体像を素早く把握できるようになります。

 

未来洞察(フューチャー・インサイト)」

前述のTRIZが「課題の解決」に強いのに対し、未来洞察の考え方は、アイデアや製品が将来的に社会や技術の変化にどのように対応するかについて考えるために用います。

生成AIが持つ「情報処理能力」と「未来予測のシミュレーション能力」をいかした思考サポートとしての利用方法です。

AIの使い方

AIには時間経過の予測につかうため、前提となる「未来」を設定していきます。

例:「2040年の社会は、AIが完全に普及し、環境問題が深刻化していると仮定します。この未来において、私たちの〇〇という製品はどのような課題に直面していますか?そして、未来の課題を解決するアイデアを列挙してください。」

 

ここまでで完結していますが、このアイディアを現時点で進めるためには何から始めるのが可能性が高いかについて出力させるのも良いです。

 

「ワールド・カフェ」シミュレーション

ワールド・カフェという手法は会議をイメージした思考法。通常は参加者が少人数のテーブルに分かれ、リラックスした雰囲気で対話を行い、アイデアや知恵を「巡らせる」手法になります。

この対話の相手をAIにになってもらうことで、新しい気づきを生み出す事を目的に使用します。

AIの使い方

AIに多様な人格を演じさせます。この点においてはシックスハットに似ていますが、自分で役割と人数を設定できるのがワールド・カフェによる思考です。

AIに「AIは今から、ワールド・カフェの参加者として、以下の4つの異なる役割を演じてもらいます。」として

  1. 楽観的な起業家
  2. 慎重な財務担当者
  3. 顧客の声を代弁するマーケター
  4. 未来の技術に詳しい研究者

を設定ます。

この事前準備を行った後、「テーマについて、この4つの視点から対話形式で意見交換を行ってください」と指示を出します。

あなた自身は会議に直接参加するよりも、新たな視点や矛盾点が出た段階で議論を促すようなポジションで全体を見る役割を担います。

この方法は思い込みが強く、いつも同じような意見しか出なくなっている方の突破口になると思います。

まとめ

生成AIは、あなたの思考の速度と量を圧倒的にブーストしてくれる便利ツール。お仕事で使うことを考えると、今回ご紹介したような「思考のテンプレート」を意識したものにするといいでしょう。

AIの活用法を知ることで、さらなるアイデアが生まれるはずです。ぜひ一度ためしてみてください。

 

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